ウィーン美術アカデミーと軍事史博物館
2018/05/04

この2つの博物館に共通しているのは、楽友協会で有名な、19世紀末のウィーンに多くの名建築を残したテオフィル・フォン・ハンセンによる設計であること。
博物館の展示品はもちろん、建物自体の素晴らしさも是非堪能していただきたい。

ウィーン美術アカデミー(Akademie der Bildenden Kuenste Wien)
18世紀に宮廷画家の教育機関として設立された帝国美術アカデミーが前身。
19世紀に今日の美術大学としての体制が整った。
若き日のA.ヒトラーはこの学校の試験に失敗し、その後ミュンヘンで政治活動を行うようになる。
ところで、この美術アカデミーには付属の美術館絵画ギャラリー(Gemaelde Galerie)があり、ヴァンダイクやヴァルトミュラーなどの名画のコレクションを保有している。
中でもヒエロニムス・ボッシュの祭壇画、最後の審判はハイライトである。
この絵画を目当てに訪れる方も多い。
開館時間:毎日10:00〜18:00(入場は閉館の30分前まで)
入場料金:12ユーロ

オーストリア軍事史博物館 (Herresgesichtliches Museum)
オーストリア帝国時代に、アーセナル(軍需品の開発や製造,保管を行っていた)の
敷地内に建築家ハンセンの設計により武器博物館として1856年に建てられた。
現在はオーストリアの軍事に関する展示や武具が見学でき、時代ごとに戦争の歴史を
知ることができる。
とりわけ有名なのは、第一次世界大戦の引き金となったサラエヴォ事件(オーストリア皇太子が暗殺された)時にフェルディナンド大公夫妻の乗っていた車の展示である。
また、至る所にオーストリア帝国の名将の彫像の配置された建物は一見の価値があり
ハンセンの素晴らしい建築を実感できるに違いない。
開館時間:毎日9:00〜17:00
入場料金:6ユーロ

ウィーン応用美術博物館
2018/04/01

ウィーン応用美術博物館
(MAK/Museum fuer angewante Kunst Wien)

2018年のウィーン観光局のテーマはウィーンモダニズムである。
1900年前後のウィーンでは社会はもちろん芸術、学問、医学、様々な分野において
新たなるものが誕生した時期であった。
ウィーン応用美術博物館は当時のウィーンモダニズムを知るには最適である。
展示内容は時代を追って、工芸品や家具のデザイン、メタル、グラス、セラミック、
テキスティールといった素材ごとの分類による展示。
アートなデザインのポスターや現代アートの膨大なコレクションもある。
1868年のハインリッヒ・フェルステルによる堂々たる建物も見応えがある。
建築やデザインに興味のある方は必見!
博物館のShopは新アートデザインの雑貨があり新しい発見があるかも!?
リンク通り沿いStubenring5番地にあり、地下鉄U3号線のStubentor駅前の
レンガ造りの建物。
正面右手、道路1本隔ててウィーン市立公園がある。
左手奥はウィーン応用美術大学の校舎となっている。
因みに、地元では応用美術博物館はMAKと呼ばれることが多い。
(開館時間)火曜〜日曜 10:00〜18:00(火曜のみ22:00まで)
      月曜休館
(入場料)12ユーロ(ただし火曜の18:00〜22:00は5ユーロとなる)
詳しくは http://www.mak.at/besuchen/information

上記MAK博物館を訪れる方に、お得な情報を一つ!
ウィーン郊外にある素敵なお城が、同日中であればMAKチケットが有効なので見学可能
ガイミューラー城館 (Geymueller Schloessel)
ペッツラインスドルファー通り102番地(Poetzleinsdorfer Strasse 102)ウィーン18区
銀行家ヨハン・ヤコブ・ガイミューラーが19世紀に建てたユーゲント様式の夏の館
ウィーン大学前のショッテントーア(Schottentor)駅から路面電車41番で終点の
ペッツラインドルフ(Poetzleinsdorf)駅で下車。所要時間約21分
電車の進行方向のペッツラインスドルファー通りをさらに徒歩で5-10分ほど
但し、開館時間にご注意!
開館時間:5月〜12月上旬 日曜 11:00〜18:00(城館のみ見学の場合は12ユーロ)
2018年は5月6日から12月2日まで

ウィーンのモダニズム②
2018/03/02

先月に引き続きウィーンの代表的な近代建築のリスト
※オーストリア郵便貯金局
リンク通り(Stubenring)沿いにあるオットー・ワーグナーの代表的な建築。
ファサードのボルトやアルミニウムの多様は当時(1912年)大変斬新であった。
今現在(6月末まで)、窓口のホールは無料で自由に見学できる。
※ウィーン コンチェルトハウス
楽友協会と並ぶウィーンのコンサートホールとして,重要な役割を果たしている。
この1913年に建てられたユーゲント様式の美しい建物は、
ウィーン交響楽団の本拠地として有名である。
因みに、市立公園正門近くに立地し向いの緑地帯にはベートーヴェン像がある。
※カール・マルクス・ホーフ
1930年にO.ワーグナーの弟子カール・エーンの設計により建てられた。
公共住宅としては世界で最も長い建物。1382戸の住宅が連なっている。
88年前の建築物とは思えないデザインは素晴らしい。
(地下鉄U4号線の終点ハイリゲンシュタット駅で下車して駅前)

以上はどれも観光客が比較的に訪れやすい所にある。
その他のウィーンの近代建築として知られたものには、
現在ブルガリア文化センターとして使用されている、哲学者のヴィトゲン・シュタインが
姉の為に設計した1928年のヴィトゲンシュタインハウス。
(ウィーン3区Parkgasse通り18番地)
アドルフ・ロースやヨーゼフ・ホフマンといった著名な建築家による
ヴェルクブント-シードルングと呼ばれる1932年の新興住宅地は個人住宅における近代建築の模範ともいわれる
(ウィーン13区)

ウィーンのモダニズム①
2018/02/13

今年はウィーンの著名な建築家オットー・ワーグナーの没後100年。
ウィーンのいくつかの博物館では『ウィーンモダニズム(世紀末建築)』に関する
特別展が予定されている。
ウィーン市内のオットー・ワーグナー及びその時代の名建築は次の通り
※分離派館『セセッシオン』
 J・オルブリッヒの設計による1898年に建てられた美術館。
 金色のキャベツのような黄金のドームを持つのが特徴。
 現在、修復工事の為ドームは外されている。
 クリムトの壁画『ベートーヴェンフリース』は世界的に有名。
※O.ワーグナーの駅舎『カールスプラッツ』(WALTZ店から見える)
 カールス広場に1899年に建てられた市営鉄道駅。2つの駅舎が残っている。
 因みに、地下鉄4号線と6号線の8つの駅は彼の設計によるオリジナルのまま現在も
 使用されている。
※『マジョリカハウス』
 ナッシュマルクト市場沿いにある3つの1899年の集合住宅はワーグナーの名建築の
 代表格。
 とりわけ花模様のタイルの貼られた『マジョリカハウス』は美しい。
※『アムシュタインホーフ』教会
 1907年に建てられた精神病院付属の教会。
 細部に患者の為の特別な配慮が施されている。
 皮肉にも、教会ステンドグラスのデザインはワーグナーと同年に没したコロマン・
 モーサー作。
(地下鉄2号、3号線Volkstheater駅よりバス48Aで終点手前で下車)
※『ウラニア』
 ドナウ運河沿いにそびえる36mの塔を持つ天文台。
 ワーグナーの弟子M.ファビアーニの設計により1910年に建てられた。
 現在は市民大学、映画館、レストランとして使用されている。
※『ロースハウス』
 アドルフ・ロース設計による為そう呼ばれる。
 1911年、当時にはシンプルすぎた建物。
 王宮ミヒャエル門前にあり、皇帝フランツヨーゼフは自分の視界にこの建物が入るの
 を酷く嫌っていたといわれる。
 紳士用品店であったが現在は銀行として使われている。

2018年 ウィーンの主なイベント(予定)
2018/01/10

1月
1/19〜3/4 アイスドリーム ウィーン市庁舎前の特設スケート場
2月
2/8 オペラ座舞踏会
2/24 第19回国際アコーディオンフェスティバル
3月
3月下旬 ウィーン市内でのイースター市
4月
4/22 第35回 ウィーンマラソン
5月
5/11〜5/13 ウィーン市立公園内でのグルメフェスティバル
5/11〜6/17 ウィーン芸術週間
5/19〜6/19 ユーロプライド ヨーロッパ最大の同性愛者の祭典
5/31 ウィーンフィル無料サマーナイトコンサート(シェーンブルン宮殿庭園)
6月
6/2 Lifeball(エイズ撲滅運動の祭典)ウィーン市庁舎前広場
6/16 レインボーパレード2018 同性愛者のパレード(リング通り)
7月
7/26〜7/29 ポップフェスト(カールス広場で無料のポップスコンサート)
8月
ウィーン市庁舎前広場の無料のフィルムフェスティバル(7月から9月初めまで)
9月
9/1 キュンストラーハウスOpen(楽友協会横の美術館が改修を終え再オープン)
10月
9/27〜10/14 ウィーンのオクトーバーフェスト(プラーター公園内)
11月
オーストリア歴史博物館オープン(新博物館が新王宮内に誕生!)
12月
クリスマスマーケット(11月中旬よりクリスマスまで市内各広場で開催)

因みに2018年は
* オーストリアの偉大な芸術家クリムト、シーレ、モーザー、O.ワーグナーが
没後100を迎えウィーンモダニズム(世紀末芸術)に関する特別展が各地で予定されている
* ヨーロッパで2番目に古い陶磁器ウィーンのアウガルテンが創業300年
* ハプスブルク帝国が崩壊してから100年

ウィーンのクリスマスマーケット 2017
2017/12/17

* ウィーン市庁舎前広場(Rathausplatz)
12月26日まで 毎日10:00~21:30
金曜と土曜のみ22:00まで
(ただし12月24日は10:00~18:00/12月25日と26日は11:00~21:30まで)

 * シュテファン大聖堂前広場(Stephansplatz)
12月26日まで 毎日11:00~21:00 (24日のみ12:00~16:00)

 * 美術史博物館と自然史博物館前の広場(Maria Theresien Platz)
12月26日まで 毎日11:00~21:00
金曜と土曜のみ22:00まで(24日のみ16:00まで)

 * 王宮ミヒャエル門前(Michaelerplatz)
12月23日まで 毎日10:00~21:00
12月24日 10:00~17:00

 * カールス広場/WALTZ店近くのカールス教会前(Karlsplatz)
12月23日まで 毎日 12:00~20:00

 * シェーンブルン宮殿前の広場(Schoenbrunn)
12月23日まで 毎日10:00~21:00
12月24日は16:00まで  25日,26日,27日は18:00まで

 * ショッテン教会横のフライユング広場(Freyung)
12月23日まで 毎日10:00~21:00

 * アムホフ広場/アムホフ教会前(Am Hof)
12月23日まで 毎日11:00~21:00
金曜と土曜のみ10:00~21:00

* プラーター公園観覧車前の広場(Riesenradplatz)
12月26日まで12:00~22:00 土曜と日曜のみ11:00~22:00

ミュージアムクオーター ウィーン (MQ/Museumsqarrtier)
2017/11/01

“MQ”の名称で親しまれているウィーンのミュージアムクォーターは、
美術史博物館と自然史博物館のある広場、マリア・テレジア像の背後にある建物。
18世紀、19世紀には帝国の軍隊の厩及び兵舎として使われた。
そのためバロック様式のファサードには至る所に馬のレリーフを見ることができる。
1922年からは見本市会場として使用され、その後1998年より内部はモダンに改装され
2001年よりミュージアムクォーターとしてオープンした。
現在、複合文化施設として様々な役割を担っており、また中庭はウィーン子の憩いの場でもあり様々な無料のイベントも行われている。
観光客に人気の重な博物館は下記の2つ。
*レオポルト美術館(Leopold Museum)
 “MQ”の中庭にある左手の白い建物
クリムト、ココシュカ、ゲルストル等20世紀前半のコレクションを誇る。
中でもエゴン・シーレの作品はこの美術館の目玉であり世界最大である。
開館時間 6月〜8月 毎日10:00〜18:00 木曜のみ21:00まで
(祝日10:00〜18:00まで)
9月〜5月 水曜〜月曜 10:00〜18:00 木曜のみ21:00まで
(祝日10:00〜18:00まで)
 火曜日 休館
入場料:13ユーロ(チケット窓口は閉館の30分まえに閉まる)
*近代美術館(MUMOK/Museum Moderner Kunst)
“MQ”の中庭にある右手の黒い建物
ピカソなど20世紀から現代作品の展示
前衛的作品や特別展は度々話題となる
開館時間 月曜 14:00〜19:00
火曜〜日曜 10:00〜19:00 木曜のみ21:00まで
入場料 11ユーロ
* その他の主な施設は次のようなものがある
 + Tanzquartier Wien:モダンダンスのイベント会場
 + ZOOM Kindermuseum:子供向けの色々なテーマのワークショップや体験型の博物館
 + Q21:様々なアートショップやアートセンターのオフィス棟
 + Halle E+G:イベントホール ダンスやウィーン芸術週間の会場にもなる
 + Dschungel Wien:若者のためのパフォーマンスシアター 
 + Kunsthalle Wien:インターナショナルなモダンアートの展示場等に使用
 + Architekturzentrum Wien:現代建築に関するセンター イベントや展示も
     

ウィーンの王宮庭園と英雄広場
2017/10/07

* 王宮庭園 (Burggarten)
新王宮の裏手は王宮庭園として一般市民に無料開放されている。
有名なモーツァルト像はこの公園内にある。
また、珍しい蝶が見られる王宮付属の温室もある。
チョウの家(Schmetterlinghaus)
開館時間:4月から10月 月曜~金曜 10:00~16:45
日曜・祝日 10:00~18:15
11月から3月 毎日 10:00~15:45
入場料:6ユーロ50セント
* 温室(Palmenhaus)
上記のチョウの家の隣はウィーン子に人気のカフェとなっている(年中無休)
オープン時間: 月曜〜金曜 10:00〜24:00
土曜日    9:00〜24:00
日曜・祝日  9:00〜23:00
* 英雄広場(Heldenplatz)
新王宮前のオイゲン公とカール大公の騎馬像のある広場の一部は、
2017年夏より国会議事堂の改修工事に伴い、事務局の仮設が2棟建てられている。
尚、仮の議会は王宮内のレドゥーテン広間に移されている。
国会議事堂の工事は3年から4年かかる見通しとなっている。

ウィーンの新王宮(Neue Burg)
2017/09/01

ウィーンの王宮は、13世紀より増改築を繰り返してきたが、1860年代後半にさらに
大規模な新王宮の建設プランが立てられた。
今日の英雄広場(Heldenplatz)には2つの騎馬像がある。
当初、オイゲン公の騎馬像とカール大公騎馬像の背後にそれぞれ向かい合って左右対象に
新王宮が建てられる予定であった。しかし、財政難や第1次世界大戦の勃発、
更には帝国の崩壊等の事情によりオイゲン公騎馬像側の宮殿の完成でストップすることとなった。
新王宮内にも様々な博物館が入っている。
*国立図書館(National Bibliothek)
新王宮の正面入り口を入ってつきあたり。
(旅行者の方はご注意下さい。こちらはウィーン市民の利用する国立図書館です)
世界一美しいと言われる歴史的な宮廷付属図書館プルンクザールはヨーゼフ広場側に
あります
開館時間:祝日を除く毎日 9:00〜21:00
利用料金:利用は基本的にID登録が必要。1日有効の1回チケット3ユーロもある
*パピルス博物館(Papyrusmuseum)
国立図書館の受付をぬけて左手に入口あり。
古代エジプトの貴重な300点ものパピルスのコレクションがある。
開館時間:祝日を除く毎日 10:00〜18:00 木曜のみ21:00まで
入場料:4ユーロ(パピルス博物館は地球儀博物館,エスペラント博物館と共通コンビ券)
*古楽器,宮廷狩猟-武器甲冑コレクションとエフェソス博物館(Sammlung alter Musikinstrumente und die Hofjagd-Rustkammer/Ephesos Museum)
新王宮の正面入り口を入って右手にチケット窓口がある。
ハプスブルク家所有の楽器はもちろん、ウィーンで活躍した作曲家が愛用した楽器の展示もある。
また15世紀から20世紀初頭までのハプスブルグ帝国の武具甲冑のコレクションの他、
古代ローマ時代のアジアの中心地であったエフェソス(今日のトルコ)の遺跡からの出土品や
彫像のある博物館も併設されている。
開館時間:水曜~日曜 10:00~18:00 (閉館の30分前まで入館可)
入場料:15ユーロ (美術史博物館と共通)
*ウィーン世界博物館 (Weltmuseum Wien)
現在改装工事中。予定では2017年秋に再オープン。
(かつて新王宮の右翼コールドロジにあった民俗学博物館が世界博物館として生まれ変わる予定)

ウィーンの王宮(HOFBURG)③
2017/08/08

* アルベルティ―ナ美術館(Albertina)
女帝マリアテレジアの娘クリスティーネ公女とその夫アルベルト公が
居住したことが名称の由来。
美術館としては素描、版画、近代絵画の世界的コレクションで知られる。
とりわけA.デューラーの1502年に描かれた水彩画の『野うさぎ』は名画として名高い。
建物は美術館として使用されている展示室と
ハプスブルク皇族が居住した豪華な部屋から成る。(チケットは共通)
入口はオペラ座後方の観光案内所もある広場側、チケット窓口は2階にあるので
エスカレーターまたは大階段で上がる。
開館時間:毎日 10:00〜18:00 水曜のみ21:00まで
入場料: 12.90ユーロ

*オーストリア フィルム博物館(Oesterreichsches Filmmuseum)
アルベルティ―ナ美術館のとなりにある。
オーストリア国内はもちろん、戦前の貴重な記録フィルムやポスター、
世界中の様々な映画フィルムなどの収集も行っている。
映画館として機能しており、毎日様々な映画が日替わりで上映されているため
地元の映画好きの人は年間チケットを購入している。
1回券もあり10.50ユーロから
プログラム及びインフォメーションはこちら↓

https://www.filmmuseum.at(ドイツ語と英語のみ)

次回はウィーンの新王宮(Neue Burg)についてご案内いたします